純潔花嫁―無垢な新妻は冷徹社長に一生分の愛を刻まれる―

「馴染みの人?」
「うん。玉響さんの間夫だった人」


 まさかの告白に睡はさらに驚愕し、目を大きく見開いた。


「嘘……っ、瑛一さん!?」
「そう。あんたにもずっと言えなかったけど、玉響さんに会いに来てた頃から惹かれてたの。ひと目惚れだよ」


 嘲笑を浮かべる四片の意外すぎる真実に、睡は言葉を発することもできない。そんなに前から、しかも玉響の間夫に恋をしていたとは。

 四片はずっとひた隠しにしていた思いを吐露し始める。


「玉響さんが亡くなったあと、たまたま瑛一さんと外ですれ違ったときに少し話してから私を指名してくれるようになってさ。そっからはもう、止められなかった。好きな人に抱かれる幸せを知っちゃったから」


 その幸せは睡も身をもって覚えたので、彼女の気持ちはよくわかった。

 玉響の死後、ぱったり姿を見せなくなった瑛一が四片の客になっていたのも初めて知ったが、おそらく睡が身請けされてからの話なのだろう。


「瑛一さんは玉響さんのこと本気で好きだったと思うし、私は彼にとってただの愛人でしかないってわかってる。だからなおさら、心は許さないって言い聞かせてたのにね……。恋って、抗えば抗うほど落ちちゃうものなんだね」
< 150 / 247 >

この作品をシェア

pagetop