純潔花嫁―無垢な新妻は冷徹社長に一生分の愛を刻まれる―
真剣な表情になる時雨に、睡は熱のこもった眼差しを一直線に向ける。脳裏に玉響や四片の姿を過ぎらせながら。
「あなたと離れたらきっと生きていけないし、いつまでも愛されていたいし……あなただけに抱かれていたい」
溢れる本音を声にした直後、唇を塞がれた。性急な口づけにも愛を感じて、睡は瞼を閉じる。
ついばむように唇を重ねたあと、甘く微笑んだ時雨は「今日は君にときめかされてばかりだ」と、鼻先が触れる距離で囁く。
「俺も同じ気持ちだよ。罪悪感を抱くのもわかる。周りには恵まれない人もいるからな」
誰かを思い浮かべているのか、時雨の表情に憂いが帯びた。それもつかの間、再び瞳に力強さを取り戻していく。
「だからって、自分の幸せを疎かにはしたくない。睡と生きることが今の俺のすべてなんだ。一生かけて君を愛する」
真摯な言葉に胸を打たれ、睡は熱いものが込み上げるのを感じていた。想いがひとりよがりではないことが、たまらなく嬉しい。
視線を絡め、どちらからともなく唇を寄せる。車に揺られながら、愛を確かめるように何度も口づけを交わした。