恋愛境界線

それに構わず、問題発言をかました瀬田さんの方に向かって僅かに身を乗り出す。


「さっきの『やっぱり』って何?初耳なんだけど、そうなの!?」


「あー…、若宮さんがホモ?」

「馬鹿、ゲイって言いなよー!」

「てか、ゲイとホモってどう違うの?」


皆の声にじっと耳を傾けるも、一向に肝心の部分まで辿り着かない会話に痺れを切らす。


「そこはどっちでもいいと思う!それより、若宮課長って……そっち系なの?」


「噂だよ、噂。でも、ねぇ……?」


瀬田さんが意味深な様子で隣にいた子に視線を向けると、その子も「だよね」と頷いた。


「だって、あれだけ仕事も出来て、顔も良いのに彼女がいないとか、よっぽど性格に問題あるか、ホモかのどっちかじゃん」


どっちかなんだ……。


それなら、あの人の場合は、よっぽど性格に問題ある方だと思うけど……。


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