恋愛境界線
皆、企画部の私でさえも知らない情報をよく知ってるなぁ、と半ば感心しながら訊ねる。
「でも、支倉さんって宣伝部じゃなくて広報部でしょ?」
「そうだけど、若宮さんってそういう垣根を越えて、いいアイディアであればどんどん採用するって方針の人だし」
だから、その件でうちの先輩が余り良い顔してなかったけど、と言って宣伝部である瀬田さんは肩を竦めた。
「仕事も出来る上に容姿も申し分なしって……、なんていうか、女版若宮さんって感じ?」
瀬田さんの隣の正面に座っていた子がそう言うと、「わかるー!そんな感じだよねっ」と他の二人が楽しそうに頷く。
男の若宮さんは、親しみやすさという点では著しく反則レベルだと思いますが。
そんなことを心の中でツッコミながら、私も急いで残りのランチを口に運ぶ。
「やばい、私たちあと10分で休憩終わっちゃう!歯磨いて、メイクも直さないと!」
「私、トイレも行きたい!」だのと言い合いながら、三人は急に慌ただしく片づけ始めた。