恋愛境界線

まさか馬鹿正直に、「実は他社ブランドの方が私の肌には合うので」なんて言えやしなくて。


「どれもまだ半分以上残ってたので、失くしたことがショックだったんですけど、見つかって良かったです。うん、良かった良かった」


「そうやって話を誤魔化すのはやめなさい」という若宮課長に、すみませんと謝る他ない。


「他社製品であるということを抜きにしても、どうして化粧水や乳液がライン使いじゃないんだ?」


そこまでツッコんできますか……!


「つい色々と試してみたくなる性格なので――そう!これは勉強なんです、実は!」


自社製品だけでなく、他社製品も実際に使ってみて、色々と知っておこうという試みです、と盛大な嘘を吐く。


そんな私を、若宮課長は思いっきり疑わしい目つきで見つめてきた。


「それで、他には?二つ目はなんですか?もしかして、二つ目も私に物申す系ですか?」


「二つ目は――」


説教系か嫌味系か、どっちだろうと身構える。


「……昨日、緒方君と何かあったのか?」


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