恋愛境界線

「──渚とは、付き合ってません。ちゃんと付き合おうと思ったけど、出来ませんでした」


例え、若宮課長が興味なかったとしても、それでも、これ以上渚とのことで誤解されたり、心配されたくない。


「だから、渚とは恋人同士だとか、そういう関係じゃないんです――最初から」


「最初、から……?」


私に背を向けていた課長が、肩ごしにチラリとこっちを見て、片腕で僅かに上体を起こした。


「二人きりでご飯を食べに行ったりしていたくせに、付き合ってなかったというのか、君は」


「まぁ、それは幼なじみですし。それくらいなら今までだって、付き合ってるとか関係なく普通にしてたことですし」


「じゃあ、同棲のことも、ただ単に幼なじみという理由で片付けるつもりか?」


「ど、同棲!?同棲って、誰と誰がですか?」


若宮課長の思わぬ発言に目を見開き、驚きのまま課長の顔を凝視した。


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