走馬灯
走馬灯 ~始まり~
寒さが厳しくなってきた11月の頃
あたしはいつもの様に同級生達と鬼ごっこ
をして遊んでいた。どんなに寒くたって
半袖短パンはお約束だ!
元気な子が多くていつも遊んでは盛り上がるし凄く楽しいの

まさかあんな事が起こるなんて

鬼ごっこは続く中、あたしは鬼に追いかけられてしまった。足が速い でも負けない あたしだってクラス2番目に早いもん!
なんとか振り切ろうとしたその時

ドンっ!とはね飛ばされてしまった。
恐らく、お互い勢いがありすぎたのだろう
ゆっくりスローモーションの様に見える
「タッチされちゃった」とアホな事考えながらあたしの体は地面に落ちていった…

ドシャァ_と頭から地面に叩きつけられた
鬼だった子、遊んでいた同級生達は唖然としていた。我に返って直ぐにあたしの所に
駆けつけてくれた。
「おい!カンザキ大丈夫か?!」
「てか、生きてる?動けそう…?」
皆声をかけてくれてる…

でも、あたしは身動きすら取れなかった
強く頭を打っちゃったのかな?
体が言うことをきかないし、声も出せない
意識が朦朧とする中
周りの声・音は耳に届いてる
でも、さっきまで見えていたものが徐々に
ボヤけて黒くなっていく…
同時に意識が遠のいて行く気がした。

真っ暗になってしまった。
もう何も聴こえないし何も見えない

漆黒の世界 さっきの真っ暗とは何かが違う
少し時間が経ったのだろうか、体を起こし
立ち上がっていた。あまりにもショックで
状況が追いついていない

ただ、1つ分かったことは
あたし死んじゃったんだ…

凄く怖くて悲しいはずなのに涙が出ない
あたしは立ち尽くす事しか出来なかった。




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