姉のカレシの、闇に溺れて
「っ、やだ…………」
拒否したモノの、悠一さんの力に勝てるハズもなく、無理やり腕を引かれる。
「泊まりで。チェックアウトは明日お願いします」
受付でチェックインの手続きをする悠一さんに呆気に取られた。
声を掛ける暇もなく、財布からお札を取り出しお会計を済ませ、カードキーを貰っていた。
指定された部屋へと向かうべく、また私の腕を強く引く。
「悠一さん。腕離して………」
「部屋の中に入ったらね」
こんなことになるなら、"生理がこない"なんて言わなきゃ良かった。
304号室の部屋の中へ入り、悠一さんは鞄に入れていた妊娠検査薬を取り出した。
「説明書見れば使い方分かるとは思うけど……」
「…………うん。じゃ、してきます」
検査薬を受け取ろうと、手を差し出す。
――だが、渡してくれる気配がない。