廓の華
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「牡丹さま、なんだか顔色が悪いです。大丈夫ですか?」


 化粧をしてかんざしを刺していると、身の回りの世話をしてくれる新造たちが声をかけてきた。

 紅をさしているのに、体調不良に気づかれたようだ。かすみやに帰ってから、仕事の時間が近づくにつれてだんだんと気分が悪くなってきた。

 気が重いからなのかと思ったが、最近は睡眠もよく取れていない。

 理由は、久遠さまが遊郭に通わなくなったからだ。

 本来、床入りをして客が帰ってから眠りにつく生活をしていたが、久遠さまと共に過ごす夜だけは、早い時間から彼の隣で安らかな眠りにつけた。

 それが定期的にあり、体が休まる時間が多かったが、久遠さまがいない間に他の客をとると、それなりに体力も精神力も削がれてしまう。

 仕事中は顔に出さないように気を張っていたし、花魁としての自覚を持って働いていたが、そんな日々が重なり、だんだん肌が荒れたり食欲が失せたりという異変が現れてきたのである。

 今日の茶屋も、元気がない私をみかねて禿が誘ってくれた。

 私は、彼に会って甘やかされてから、自分にも甘くなってしまったのかもしれない。


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