吐息
乙女じゃあるまいし……。
帰ったら……なにしよう。
レンタルショップから借りてる映画、まだ観てない。
……あ、お腹も空いたなぁ。
ぼんやりとそんなことを考えながら歩を進める。
と、その時、向かう道の遠くに人影が見えた。
フラフラとおぼつかない足取りで電柱に寄りかかっている。
どうやら酔っ払っているらしい。
「ふぅ……ひっく、飲みすぎなぁ……っ、あー、気分悪ぃ〜〜」
ブツブツと独り言をもらす若い男。
距離が縮まるにつれ、柄の悪そうな相手だとわかった。
心臓がドクンと嫌な音を響かせる。