秘密の子育てだったのに、極上御曹司の溺愛から逃れられない
「お母さん。泣かないでよ」

 私は母の手を握った。久しぶりに触れた手はやはり心地よくて、私を懐かしい気持ちにさせる。

 この手から数え切れない愛情をそそいでもらったのだと実感させられた。

「これからは大和さんもいてくれる。私は大丈夫だから、安心してね」

 そう言ってそっと手に力を込めると、母も泣き笑いながらその手を握り返してくれた。
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