秘密の子育てだったのに、極上御曹司の溺愛から逃れられない
その夜。洗い物や明日の朝食の準備を終わらせた私は、ソファーに腰掛けてふっと息をつく。すると、パタパタとスリッパの足音がして、ちょうど寝室へ行っていた大和さんもリビングへと戻ってきた。
「寝たよ」
小声で言う彼に、私は「ご苦労様でした」と告げる。
三人で、家で晩御飯を食べていたとき、突然恵麻が、『きょうはパパにねるまでそばにいてほしい』と言い出した。大和さんは『いいよ』と快く了承し、こうして今日の寝かしつけを担当してくれた。
今日はお昼前に母の病院を出て、それから三人で遠出して隣の県にある大きな公園へと出かけた。
途中で見つけたカフェでサンドイッチをテイクアウトして、公園の芝生の上で食べたあと、恵麻は大和さんとアスレチックに登ったり、一緒にローラー滑り台を滑ったり、全力で遊んでいた。
きっととても楽しかったから、もう少しパパの温もりを感じていたかったのだろう。
少しずつだけれど、私たちはゆっくりと親子の時間を取り戻していた。