秘密の子育てだったのに、極上御曹司の溺愛から逃れられない
 相良さんは、まさか恵麻が自分の子供だなんて考えもしていないだろう。私と出会ってその日にひと晩を過ごした相良さんなら、私がほかの人ともあんなふうにして、恵麻を身ごもったと思ってくれているかもしれない。

 不本意ではあるけれど、あの約束を破り、それがあのときの秘書の人の耳に入ったら……。確実に職を失い、もしかすると恵麻を巻き込んで大変な目に遭う危険性だってある。

 相良さんと再会したからといって、この真実だけは打ち明けられなかった。

 恵麻を守るためだ。それに、相良さんだって聞かされても困るだけだろう。

 私は密かに決意を新たにする。

 しかし、次の瞬間、耳を疑うような言葉が耳に飛び込んできた。
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