初恋交響楽
Chapter2*好きから嫌いになった瞬間
大国くんとクラスが一緒になったのは中学3年生の時だった。

「クラス委員は大国くんと西尾さんに決まりました」

4月だから出席番号が4番だった大国くんとその日が10日だから出席番号が10番だったわたしが当時の担任に指名されたことがきっかけで、クラス委員を任されることになってしまった。

何ちゅー指名の仕方だよ…。

いくら手をあげて引き受けてくれる人がいなかったからって、こんな指名の仕方はないんじゃないだろうか?

新学期早々から訪れたその災難に、わたしと大国くんは思わずお互いの顔を見あわせた。

「えっと…よろしく、ね…?」

小さな声でそう言った大国くんに、
「こちらこそ、よろしく…」

わたしも同じく小さな声で返事をしたのだった。
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