初恋交響楽
「今のところはM高校かな。

家から自転車で行けるところの距離にあるし、特に進学したい高校もないし。

大国くんは?」

「俺はN高校」

「へえ、そうなんだ」

大国くんが言った高校は、先ほど彼から聞いた住所に近いところにある。

「家から近いところにあるし、進学したいところもないし…って、西尾さんと同じことを言ってるね」

「考えてることは一緒みたいだね」

そう言って大国くんを見たら、バチッと目があってしまった。

「あっ…」

「ーーッ…」

目をそらしたのは、ほぼ同時だった。

何だろう、心臓がドキドキと激しく脈を打っている…。

大国くんと目があうことは、今までも何回かあったはずだ。

今日だって作業をしている時も何回か目があった。
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