初恋交響楽
でも、何でだろう?

今、ものすごいと言っていいほどに心臓がドキドキとしていてうるさい…。

本当に、どうしちゃったんだろう…?

そう思っていたら、自分の家が見えたことに気づいた。

いつの間にかもうここまできていたみたいだ。

「お、大国くん…」

「う、うん…」

「わたし、もうこの辺でいいから…」

「あ、そ、そう…」

大国くんが返事をしたことを確認すると、わたしは彼から離れた。

「あ、ありがとう…ね?」

「うん…じゃあ、また明日…」

「さようなら…」

大国くんが背中を向けて、わたしの前から離れた。

「あっ、肩が濡れてる…」

折りたたみかさは小さいし、2人で入るには狭過ぎる。

もしかしたら…いや、もしかしなくても大国くんはわたしが濡れないようにと気を遣ってくれていたのかも知れない。
< 21 / 100 >

この作品をシェア

pagetop