初恋交響楽
大国くんの後ろ姿が見えなくなると、わたしは走って自宅へと帰った。

「ただいまー」

母にあいさつをすると、2階へと続く階段をのぼって飛び込むように自室へと入った。

「あーっ、驚いた…」

ドアにもたれかかると、そのままズルズルとその場に座り込んだ。

先程の目があってしまったその光景を思い出したら、心臓がドキドキとまた激しく脈を打ち始めた。

気のせいだろうか?

頬も熱くなっているような気がする…。

「ーーわたし…」

大国くんが好きなんだ…と、理解した。

同級生やクラスメイトとしてではなく、異性として彼のことが好きなんだと言うことを理解した。

それを自覚したとたんに、幾分か気持ちが落ち着いた。
< 22 / 100 >

この作品をシェア

pagetop