初恋交響楽
大国くんへの思いに気づいたわたしだったけれど、彼との関係に特にこれと言った進展は大きく見られなかった。

クラスメイトで、クラス委員を一緒にしていると言う関係だった。

そんな関係のままで夏休みが過ぎて、2学期に入った。

わたしの大国くんへの思いが大きく変化をしたのも、その頃だった。


9月も終わりに近い放課後のことだった。

「今日はわたしが職員室に鍵を届けるから」

「うん、ありがとう」

その日も先生から頼まれていた雑用を終えると、教室の戸締まりをした。

職員室へ鍵を届けに行って下駄箱へと足を向かわせていたら、
「えっ、西尾のこと?」

大国くんの声が聞こえたので、わたしはすぐ近くの靴箱に隠れた。
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