i -アイ-
「今回、あなた達にお話したかったのは、私たちを敵に回すか、否か、ということです。」
今更何を言ってるんだ。
「 i のせいで、いいえ? i のおかげであなた達はここまで無事で居られた。見栄を張らず素直に考えてみてください。あなた達5人は、i よりも力を持っていますか?」
……力を持ちたい。
そう、藍人を見てより思った。
やっと、スタートラインに立った。
「あなた達5人では、私たちには勝つことは出来ないのです。これは、煽っているのではありません。事実、なのです。」
「だから、俺らに仲間になれって言いたいの?」
司さんが答えを急かす。
だいぶ、イラついてる。
「ふ、ははは!面白いことを言うね碓氷の小僧」
赤髪が笑う。
「分かる分かる。南は話が長いからなぁ」
「リオ」
「要は、久遠藍人を助けてここで再起不能にされるか、久遠藍人を潰してこれまで通りの生活に戻るか、どちらか選べって言ってんだよ、ひゃははっ」
それこそ、愚問だ……
そんなの、後者を選ぶわけが無い。
だからと言ってここで俺たちが万が一潰されたら、藍人の思惑とはかけ離れる。
それに、今の状態で、煩わしい存在の藍人を俺たちを潰したあとで潰すこともこいつらには可能かもしれない。