i -アイ-
「……俺たちが藍人の所へ行って潰すなら、後者を選ぼう。でもここで口約束でアンタらが俺たちを信じるはずないだろ?そんな、馬鹿じゃないだろ」
赤髪が笑い出す。
喉をククク、と鳴らす。
「俺たちが潰すんじゃない。アンタは今、連絡一つで藍人を殺せるんだろ?だったらそっちの方が確実だ。……久遠藍人を助けてここで俺たちが再起不能にされるか、久遠藍人をお前たちが殺して俺たちが更に危険な立場に置かれるか、そうちゃんと説明してくれよ。足りないだろ、説明が。……あとで話が違うと喚いても、手のひら返すのが、ヤクザなんだろ?」
ニィッと笑って見せれば、大笑いする赤髪。
そして、眼鏡を中指で上げる南。
おお、と拍手するスキンヘッド。
「三國が話すかと思ったが、佐伯の小僧がここまで話せるたぁな?REIGNも成長期かぁ。……それとも、 i に触発されたか?」
俺以外の4人も分かってた。
でも、一番下の俺が話すことに意味がある。
俺のせいでREIGNをナメられたらたまったもんじゃない。
「では、前者を選ぶということでよろしいでしょうか」
「ああ」
暁さんが返事をする。
「まあ、再起不能にはならないよう頑張りますけどね」
ふふ、と笑う優介さん。