青春の花は素顔に咲く

「アイドルをさせてもらってます。KAKERUという名前で……」
「!? 嘘!? 白銀君……KAKERUなの!? あの!? KAKERU!?」
「はい。事情があって、正体を隠すためにこの見た目で高校生をさせてもらっていて……その秘密を守るために芽以さんには協力してもらっていて……」

 淡々と語る白銀。
 それに対してお母さんは耳まで赤い。

「嘘ぉ……私大ファンなのよ……KAKERU……超歌うまくていい子じゃないの」
「ありがとうございます、芽以さんのお母さん」
「……じゃあ、お母さんっ」
(ファンだっていうなら……きっと応援してくれるよね?)
「でも。それとこれとは別問題よ」
「え? お母さん?」
「KAKERUは国民的アイドルよ。芽以がお世話するには大物すぎるし、色々危険だと思うわ。だから、やっぱり許可は出せないわ。ごめんなさいね」
「……そう、ですか」

 白銀はサングラスをかけなおしつぶやく。

 理事長は黙って悲しそうな顔をしていた。
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