王女ちゃんの執事3『き・eye』男の娘、はじめます。
利口な虎もちゃんと察したし。
「行こう、兄ちゃん。用は…すんだ」
「ざけんな、こらっ」
「返してほしかったら先生に…言って。――渡しておく」
「そうそう。持ちこみ禁止のものを教室に落、と、す、ようなまぬけは、親と一緒に呼び出されてセンセに説教してもらえ」
「くそ、待て! やくざ。返せ、ちくしょっ」
語彙の乏しいガキをスウェイバックでかわして、ひょいとピポットターン。
壁にした虎の背中に肩からぶつかったガキに最後のひと脅し。
「どう見ても。いま女を襲ってるぜ、おまえ」
「――――!!」
改札から流れ出てくる他人の目が、恐ろしいのはおまえだけだな?
「――――おぼえてろっっ!」
「おう」
有名すぎる捨てぜりふをありがとよ、西野。
初体験だわ。感激だ。
転げるように走り去る西野の姿を、虎は拳を握りしめて目で追っていた。
その肩を抱けば、おれたちは誰もが目をそらしてくれる恋人たちで。
「あいつがどんなもん入れてるか、見るか?」
西野のスマホをオンにしようとしたおれの指に、そっと虎が手を添える。
「行こう、兄ちゃん。用は…すんだ」
「ざけんな、こらっ」
「返してほしかったら先生に…言って。――渡しておく」
「そうそう。持ちこみ禁止のものを教室に落、と、す、ようなまぬけは、親と一緒に呼び出されてセンセに説教してもらえ」
「くそ、待て! やくざ。返せ、ちくしょっ」
語彙の乏しいガキをスウェイバックでかわして、ひょいとピポットターン。
壁にした虎の背中に肩からぶつかったガキに最後のひと脅し。
「どう見ても。いま女を襲ってるぜ、おまえ」
「――――!!」
改札から流れ出てくる他人の目が、恐ろしいのはおまえだけだな?
「――――おぼえてろっっ!」
「おう」
有名すぎる捨てぜりふをありがとよ、西野。
初体験だわ。感激だ。
転げるように走り去る西野の姿を、虎は拳を握りしめて目で追っていた。
その肩を抱けば、おれたちは誰もが目をそらしてくれる恋人たちで。
「あいつがどんなもん入れてるか、見るか?」
西野のスマホをオンにしようとしたおれの指に、そっと虎が手を添える。