契約結婚ですが、極上パイロットの溺愛が始まりました
「でも、まさか七央のお相手が助産師さんなんて思いもしなかったわ。ね、繁明さん」
「ああ、そうだな。立派なお仕事に就かれてる」
テーブルにつき改めて自己紹介をし、それから乾杯をした。
お母様の手作りの料理は、ミートローフにキッシュ、カルパッチョやサラダと、時間をかけて用意してくれたのが凝った料理から伝わってくる。
お母様が取り分けてくれたカルパッチョをいただき始めたところで、話題は私の仕事のことになった。
「出産に携わる仕事だから、夜勤は絶対よね?」
「私は、勤務が大学病院なので、そうですね。夜勤と日勤とをシフトで」
「そうよね。昼夜逆転する仕事は大変じゃない?」
「そうですね……仕事に就いたばかりの頃はリズムを掴むのに少し大変でしたけど、もう今はそれが普通になりました」
お母様は息子の結婚相手がどんな仕事をしているのか、やはり気になるのだろう。
お父様のほうはどっしりと構え、お母様の横で話を頷き聞いている。
「でも、助産師さんなら今後子どもができた時も安心ね」
お母様がいきなりそんなことを口にして、思わず咀嚼していたカルパッチョを吹きそうになってしまった。
誤魔化すように膝に用意しておいたハンカチで口元を押さえる。
すると、横から七央さんが小さくため息らしきものをついたのが聞こえた。