契約結婚ですが、極上パイロットの溺愛が始まりました


「良かった、会えた! 聖子(せいこ)ママから昨日聞いてたからさ、今日七央が帰ってくるって」


 七央さんのことを呼び捨てで呼び、お母様のことを名前プラス〝ママ〟呼びした女性は、自分の家のように門を開け、敷地内へと入ってくる。

 やっぱり妹さん?なんて思った矢先、私のそばにいたお母様が小声で「お隣の、七央の幼なじみ」と教えてくれた。


「久しぶりだな。元気そうでなにより」

「七央もね。繁明パパから聞いたよ、機長になったんだって? おめでとうじゃん」

「ああ」

「私のハワイ行きに乗務した時は、コーパイだったのにねー。今度は七央がキャプテンのジェットに搭乗させてもらわなきゃ」


 盛り上がる空気に邪魔にならないように控えていると、彼女の視線が私へと向く。

 どきりとしたと同時、彼女が笑顔で「こんばんは!」と私に挨拶をした。


「ちょっと七央、知らぬ間に結婚したんだって? 聞いてないし」

「言ってねぇし。言うタイミングなかっただろ、久しぶりに会ったんだから」

「そうだけど、びっくりじゃん私が」


 仲が良さそうなふたりの会話を見守りつつ挨拶するタイミングを見計らっていると、彼女のほうが先に「初めまして」と明るい声音で声をかけてくれた。

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