契約結婚ですが、極上パイロットの溺愛が始まりました
「へ……?」
「今日会ってた男は、昔付き合ってた男なのかもしれないが──」
「ちょ、ちょっと待ってください!」
な、なんかすっごい勘違いされてない!?
「あの、それってもしかして、今日の夕方の話ですか?」
子ども──そのフレーズでピンとくる。
杏莉を迎えにきた成海先生といたところをもしかしたら見かけて、まさか私の隠し子だとか勘違いして……!
「もしそれを見てだったら、思いっきり勘違いです。というか、私こそ話してなくてごめんなさい」
「勘違い……?」
「今日、マンションの前で連れていたのは、私の妹の子ども、杏莉で、杏莉を引き取りにきたのは、妹の旦那様なんです」
その説明から、今日一日の私の話を説明していった。
佑杏に数時間杏莉を預かってほしいと頼まれていたこと。
成海先生とはたまたま勤務している大学病院が同じで、ふたりが一緒になる前から病院で顔見知りだったという事情。
ふたりの子である杏莉を取り上げたのも自分だと話した。
どこから話せばいいのか手探り状態でまとめた私の話を黙って聞いていてくれた七央さんは、話に区切りがつくと深く息をついた。
ため息とは違う、どちらかというと気が抜けたような吐息。
疲れて帰ってきたところに、無駄な心労をかけてしまったと今更悔いる。