契約結婚ですが、極上パイロットの溺愛が始まりました
基本家事は分担。それができなかった場合は報酬制とする。
予定が合うときは一緒に食事を取る。
ホウ(報告)、レン(連絡)、ソウ(相談)を大切に。
生活を共にするにあたり、相手の気持ちを尊重すること……──と、思い付いたことが箇条書きされている。
佑杏は散々唸りながら考えて、これならどう転んでも私が嫌な思いをする内容にはなっていないと自信満々だった。
何か追加事項が思い付いたら、すぐに連絡するなんて言ってたけど……。
果たして、こんなにたくさん挙げてしまっていいものだろうか。
そもそも桐生さんのほうは、お見合いをさせられてすぐにでも結婚しなくてはならない状況から逃れたいがために、この契約結婚という話をまとめたいというだけであって、結婚生活を送りたいというわけではないはず。
こんなつらつら条件出されても、面倒だと思われるんじゃ……。
まぁ、それでこの話はなかったことにって言われたら、それはそれでいいけど。
とりあえず手洗いをしてメイクを落とそうとベッドを立ち上がったところで、バッグの中でスマートフォンのバイブレーションが鳴り始める。
この長い震え方は電話だなと思いながらスマホを取り出し、そこに表示されていた名前に思わず「えっ」と声を上げていた。