やっぱり彼女は溺愛されていることを知らない
 私は彼と少し距離をとって並んだ。

 なるべく顔をまともに見ないで済むよう意識を案内板に向ける。

「どんな人なんですか?」
「ものすごく可愛い」

 即答された。

 しかもやけにいい声だ。

「しっかりしているようで実は抜けたところが沢山あって見ていて放っておけなくなるんだ。でも本人はちゃんとしているつもりでいるから僕のことおせっかいだと思っているかもな」
「……」

 ワオ。

 その人、部長にめっちゃ好かれてる。

 というか部長のデレが羨まし……じゃなくて気持ち悪いんですけど。
 

< 27 / 497 >

この作品をシェア

pagetop