幼なじみと恋愛講座をご一緒に。
とはいえ、ノープランだし田代さんの反応がどうでるかも不明なわけでいつも以上に緊張しながら業務に入る。
カタカタカタカタとキーボードを打ち任された事務処理を黙々とこなし、お昼がくるのをドキドキしなが待つ。
周りが騒ぎ始め、立ち話やPCの電源を落とす人たちが徐々に増え、チラホラと立ち上がったりしているので、その時間が迫っているお知らせのように感じる。
スゥと小さくため息を吐く。

「水野さん、ちょっといいかな?」

「はい。何でしょうか?」

「今度の忘年会なんだけど…幹事をお願いしてもいいかな?
 新人は今、別の部署に出払ってるから水野さんに頼めたらベストなんだけど…
 確か、去年は世良さんだったよね?」

「えっとお……。」

何をミスでもしたかと青い顔をして損をしたなと思いつつも、飲み会の幹事かぁ。。。
話しかけてきたのは、もちろん上司である高橋さん。
タイムリーな人に話しかけられ若干ビクッとするところがあるが、悟られないように幹事の件を悩む。
< 69 / 81 >

この作品をシェア

pagetop