青薔薇の至愛



朱ちゃんの言葉にひどく辛そうな顔をする合田君が俯くと、もう一度顔を上げて口を開く。



「そういえば朱光。お前雰囲気変わったと思ったら、"目"黒くなったんだな」


「……」


「小学校の頃青かったじゃん。」



青い瞳は朱ちゃんのコンプレックスだってこと、知っててつついてくる合田君にムッと口がへの字になる。


そういえば、小学生の頃『日本人なのに目が青いって変なの』『拾われた子だろ』って私を守る朱ちゃんにヒドイことを言っていた合田君を思い出した。


中学生の頃から黒いカラコンで朱ちゃんが自分の色を隠すようになったのって、もしかしてその時の言葉が原因かもしれない。


朱ちゃんを傷つけるなんて、許せない。

一言合田君に言ってやろうと、立ち上がると。




「……いい加減にしろ、別れないって言ってるだろ!!」




店内に響き渡る大きな声に、従業員やお客さんが一斉に静まり返る。




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