青薔薇の至愛






朱ちゃんが親指の腹で私の唇を拭う。


太陽を隠した朱ちゃんの影に目を向けると、視線が重なってまた心臓が静かに鳴った。




「唇に砂、ついてた」


「……」  


「優?」


どうしよう。

上手く反応できない。


勝手にヤキモチ妬いて、唇を触れられて、意識して。



色んな感情が混ざり合う中で、好きすぎて声がでなくなる。


ブワッと身体中が熱くなる。


自然な上目遣いで朱ちゃんを見ると
「お前、その目は反則だろ」と真剣な表情で言われ、唇がくっついた。



離れた瞬間、お互いしか見えなくて
ここが外だってこと頭から完全に抜けていた。



「ちゅーしちゃったね、優ちゃん」


「……」


「ここ外なのに。」


「……っ」



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