青薔薇の至愛





朱ちゃんが悪い男の顔になる度、心臓がバクバク鳴って今にも死んじゃいそうだから、手のひらを頬に押し付けた。


「おい優、お前が俺の頬に手押し付けてるせいでせっかくの照れ顔が見れないじゃねーか」


「見なくていいよ……っ!朱ちゃんの変態」


「彼女の照れた顔が好きでなにが悪いんだ、何が」


「悪くないけど悪いよ!」


力任せに頬を押していたせいで、そろそろ朱ちゃんの首が曲がっちゃいそうだ。

優しく私をおろして、砂に足跡を残させる。


チラッと朱ちゃんを見ると、「ん?」と優しい顔つきで私の顔を覗き込んでくるからズルいと思う。



「つかキス、しょっぱかったな」


「……っ」


「海の味ってやつ?なあ、優ちゃん」


「し、知らないよ」


「いつもは甘いのにな」


「朱ちゃんってやっぱり意地悪だと思う」


「優だけにな。つか俺のは可愛がってるだけじゃん?」


「他の子にしない?」


「俺にはお前だけだよ」


「ふふ、その言い方遊び人っぽーい」


「ほんとほんと、お前だけだって」






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