青薔薇の至愛
恥ずかしいような、嬉しいような。
からかわれてるって分かってはいるけど、朱ちゃんも私に対して"そういう"感情があるんだって思うと、嬉しくなる。
だって朱ちゃん、いつも余裕なんだもん。
「へへ」
「なに幸せそうに笑ってんだ、くそ可愛いな」
「ほら」と、あっち方向を向いて私に袋を差し出す朱ちゃんから受け取ると、すぐに着替えた。
上につける下着がないだけで、スースーしちゃって変な感じがしたけど、大きな男性用の黒いTシャツは生地が厚くて何とか隠せた。
それでも恥ずかしいから恐る恐る脱衣所から出ると、朱ちゃんは「くちゅ」と可愛いくしゃみをしていたから慌てて浴室に向かって背中を押した。
「ご、ごめんね朱ちゃん!
雨の中買い物まで行かせて。早く温まってきて?」
「あい。あっ、そういえば俺の親、今日友達の結婚式で地元に戻ってるらしくてな、電話で言われてすっかり忘れてた。だから迎えに来てもらえないけど、優の親にも連絡して状況説明しておいたから」
「お母さん達なんて?」
「事情が事情だから特に何も。多分俺らが付き合ってること気づいてるな、あれは。
ただ……」
「ただ?」
「んー?やっぱ何でもない」