青薔薇の至愛
指先で頬を掻いて、朱ちゃんは浴室のドアを閉めた。
朱ちゃんの言葉の続きを聞きたかったけど、聞ける雰囲気じゃなかった。
それにしてもお母さん、相当朱ちゃんのことを信頼してるんだな~。
小さい頃から一緒でも、私達は性別が違うんだから、そういう事があってもおかしくないわけで……。
ちょっとだけ恋人になった後のその先を想像すると、ボッと熱くなる顔が沸騰しそうになったから、熱を逃すため窓を全開にした。
カーテンを揺らす夜風、雨は止んでいて星が見える。
明日の朝までふたりっきりで居られることに、むず痒さと嬉しさで鼻歌を歌っていると。
数十分後、「サッパリちゃーん」と朱ちゃんがお風呂から上がってきた。
「優、昼に買ったおにぎりとパン、あとさっき弁当とお菓子に飲み物も買ってきたから食え」
「わあ……こんなにいっぱい、宿代までだしてもらったのに申し訳ないよ~」
「気にすんな、後でたっぷり優にお礼してもらうし?」
「……」
「な?」