青薔薇の至愛











放課後。


教室から出ていくクラスメートを見て、何分経っただろう。


気づけば私ひとりが、ポツンと席に着いていた。



朱ちゃん……終わったら教室まで迎えに来るって連絡してきたくせに。


机の上に置いている携帯画面と睨めっこしたところで、朱ちゃんからのメッセージはない。



先に帰ったは絶対ありえない。


だって朱ちゃん、約束は守る人だから。



こうなったら私から行くしかないよね?


上級生の教室に行くってちょっと怖いけど……。


朱ちゃん見つけて、さっさと帰ろう。



自分以外誰もいない静かな教室を飛び出し、階段を上がって朱ちゃんの二年生の教室に向かう。



「……あっ」


途中、長い廊下で朱ちゃん見つけた。


……隣には可愛い女の子もいる。


恐る恐る近づいてみると、ふたりの会話が聞こえてきた。





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