青薔薇の至愛




すぐ横にあった枕を投げると、簡単に受け止められ、更にムッと口を数字の三にしてしまう。



「そもそも朱ちゃんが告白の返事してくれないから悪いんじゃん!」


「……」


「私だって積極的になるの恥ずかしいけど、幼馴染みで女の子として見られてないことも分かってるし、それでも朱ちゃんのこと好きだから誰かに取られたら嫌だし……!
 だから頑張ろうって、アピールしてるのにっ」


「お、おい優……?泣くなよ」


「泣いてない!こ、これ涎だし!!」


「お前目から涎でんのか、すごっ」


「真剣に聞いてよ!」


「ひゃい」



私に気圧されて、なぜか正座する朱ちゃんは少し困った顔で頭を撫でてきたけど、全然嬉しくない。


私怒ってるんだから。




「返事」


「……え」


「告白の返事ちょうだい、今すぐに。
 でないと私、朱ちゃんのことずっと引きずったままお婆ちゃんになっちゃう」



「優は婆さんになっても可愛いだろうな~」


「聞いてるの、朱ちゃん」


「はい。」


「振るなら振って、次に進めないから」



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