御曹司は懐妊秘書に独占欲を注ぎ込む
「お、芽衣寝たみたいだな」

 岡崎に言われ、膝の上に乗せている芽衣を見ると体をこちらに預け目を閉じていた。どうやら眠たかったらしい。そのとき玄関で音がしたので注意が向いた。

 早希と岡崎の妹が帰って来たらしい。それを受け岡崎は静かに立ち上がる。

「芽衣を起こしたら悪いから、玄関先で妹もそのまま連れて帰る。またな」

「ああ」

 岡崎が部屋を出るとしばらくして三人で話しているのか、玄関から楽しそうな声が聞こえる。俺はひとまず芽衣を寝かせるために寝室に向かった。

 隣の部屋の寝室には芽衣のベビーベッドを用意していた。最近、体力がついたのか夜もだいぶまとまって寝るようになり成長を感じる。

 時計を確認してリビングに戻ると帰ってきた早希がキッチンに立ち、笑顔を向けてきた。

「明臣さん、芽衣を見ていてくださってありがとうございます。芽衣寝ちゃったんですね」

「今、眠ったところだ。ベッドに運んでいる」

 寝室には、芽衣が起きたらわかるようにベビーモニターを設置している。ここに引っ越してきてから用意したものでなかなか重宝していた。

 ソファに腰を落とすと早希がこちらにやってきた。今日の早希はブイネックの白いニットと淡いピンク色のスカートを組み合わせている。

 職場では堅い服装を着こなしていた彼女だが、プライベートでは意外と可愛らしい雰囲気のファッションを好むらしい。よく似合っている。
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