御曹司は懐妊秘書に独占欲を注ぎ込む
『お父さんとはうまくいかなかったけれど、早希に対する気持ちは本物よ。……お父さんもそうだったのね』

 驚きを隠せない早希はしばらく中身を見て呆然としていた。

「心配しなくても、早希はちゃんと愛されていた」

 安心させるように早希の頬を撫で微笑む。父親になった今だから確信をもって言える。ただ、俺は早希も芽衣も手放すつもりはない。

「それに、早希はこれから俺に嫌というほど愛されるんだ。もう逃がさない」

「……お手柔らかにお願いします」

 泣きだしそうな顔で笑う早希に再び口づけ、キスを再開させる。

 あの夜が明け彼女が俺の前から消えたときに、こんな未来が来るとは想像もしていなかった。もう二度と同じ過ちは犯さない。どんなときも向き合うから、そばにいてほしいんだ。

「好き」

 キスの合間に漏らす彼女の告白に目を細める。そうやって何度でも彼女の気持ちを聞かせてもらいたい。

 応えるように指を絡めて手を繋ぎ、そっと早希の左手の薬指に触れた。自分とおそろいの指輪の感触に満足し、さらに彼女を求める。

 今だけは自分だけのものでいてほしい。あと少しだけ芽衣が眠っていてくれることを願いながら俺は彼女を強く抱きしめた。

Fin.

Make no mistake,I've loved you since forever.
言っておくけれど、ずっと前から君を愛しているんだ。
< 147 / 147 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:619

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

世界一の××を君に

総文字数/29,934

恋愛(ラブコメ)3ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
桂木美都(かつらぎみと) (25) × 千島誠一郎(ちしませいいちろう) (28)
表紙を見る 表紙を閉じる
神様なんていない。大事なものを私から平気で奪っていくし、いくら祈っても結果は変わらない。だから期待せずに現実を受け止めるしかないんだ。 「自分の人生なんだ。選ばれる側でいるな。選ぶ側でいろ」 傲慢で、冷たくて、他人にまったく興味がない。自分のことさえも。 彼とわかり合えることなんて絶対にない。 私の存在は彼にとって迷惑以外のなにものでもない。 それなのに―― 「面倒じゃない、迷惑じゃない。小夜のことなら」 不意に真面目な顔で呟くから、勘違いしそうになる。 私はただのお飾り妻なのに。 彼が私と結婚した理由も別れる前提なのもわかっている。 最初からなにもかも釣り合わない。 「どうしたら俺の妻でいてくれるんだ?」 2026.8.14 公開&完結 ベリーズ文庫10月刊で書籍化予定です。こちらは改稿前のものになります。 書籍版ではヒーロー目線を随所に書き下ろしています。 ヒーローの医師としての働きぶりやヒロインに対する想いは書籍版でお楽しみください(^^)
表紙を見る 表紙を閉じる
ふと彼と出会って前の人生を思い出しました。 私は前世で男装勇者 彼は宿敵、魔王だったことに。 ちょっと待ってよ、普通は異世界転生とか転移とかそういうもんでしょ。 なんで異世界から現代なの。それ、どこの層に需要あんの? 「だったら、俺をその気にさせてみせろよ」 生まれ変わっても彼は容姿も性格も魔王のままです。 腹黒さもカリスマ性も健在で、しかも大学教員とか偉そうな立場です。 自分の運命を呪うしかありません。魔王と関わるのはごめんです。 いつも余裕たっぷりで、人を見下してからかってばかり。 嫌いで、憎むべき相手で、けっして彼とは……。 「会いたくなかった、思い出したくなかった」 「……そうか」 「とりあえずさー。世界も平和なんだし、ふたりともちょっとは素直になってみたら?」 前世のしがらみで素直になれないツンデレ不器用ヒロインと 前世も現代も溺愛の伝わらない不憫なヒーローを全力でニヨニヨするお話。 初出:ノベマ! 2020.9.30~2021.4.16  野いちご・ベリーズカフェ転載 2025.10.1~

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop