今夜、妊娠したら結婚します~エリート外科医は懐妊婚を所望する~
「仕事に障りがなくても、プライベートに障りが……」

「いい機会だと思って大事な友人にだけ電話連絡してみたら? もちろん、元彼とか不要な男友達は切ってくれてかまわないからね」

暗に独占欲を発揮された。

まぁ、私のことを心配してくれているのだと思うけれど――そう思いたい。

それにしても、ストーカーなんて大袈裟じゃないかな。私が長門さんにそこまで執着されているとも思えない。

本人も言っていたもの。自分は高学歴の高給取りだから、女なんていくらでも寄ってくるって。

きっと母が教えてしまったのを忘れているだけだろう。

日曜日、悠生さんと一緒に携帯端末のキャリアショップに向かい、新しい端末を購入した。

以前使っていた番号は、その日のうちに解約。これでもう長門さんから電話が来ることもないだろう。

けれど――。翌週末の夜。例の番号から再び電話がかかってきて、今度こそ気味が悪くなった。

どうして新しい番号まで知っているのだろう。

恐怖を感じながらも、このまま放っておくのもそれはそれで怖くて、通話ボタンをタップした。

端末を耳に当てながら、せめて彼が帰ってきてから取ればよかったと後悔する。

「……もしもし」
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