今夜、妊娠したら結婚します~エリート外科医は懐妊婚を所望する~
『ああ、杏さん! 長門です。よかった、やっと直接お話ができましたね。留守電は聞いていただけましたか?』
番号を変えたことにまったく触れないのが逆に恐ろしい。
「なぜこの番号を?」と尋ねてみると、長門さんは『会っていただけたらお答えします』ともったいぶって教えてくれなかった。
「母からもうかがっていると思いますが、婚約はお受けできません。もちろん、式場のキャンセル料などはこちらでお支払いします」
それだけ伝えて早々と話を切り上げようとすると、長門さんはなぜだか笑って私をなだめた。
『誤解しないでいただきたい。私はキャンセル料や慰謝料などのはした金が欲しいわけではないんですよ。当初の予定通り、杏さんと結婚したいんです』
私はぎょっとする。一回顔を合わせただけなのに、そこまで私との結婚に固執するだなんて。
しかも、慰謝料をはした金なんて言っちゃうあたりがやっぱり好きになれない。
「母から聞いていませんか? 私、今、恋人との子どもを妊娠していて――」
『ええ。ですから、堕ろしてはいかがです?』
「堕――っ!!」
あまりの乱暴な提案に言葉を失ってしまった。
あっさりと堕ろせと言うだなんて、いったいどんな性格して……ああ、『セフレ程度ならかまわない』って言い切っちゃうような性格だっけ。
番号を変えたことにまったく触れないのが逆に恐ろしい。
「なぜこの番号を?」と尋ねてみると、長門さんは『会っていただけたらお答えします』ともったいぶって教えてくれなかった。
「母からもうかがっていると思いますが、婚約はお受けできません。もちろん、式場のキャンセル料などはこちらでお支払いします」
それだけ伝えて早々と話を切り上げようとすると、長門さんはなぜだか笑って私をなだめた。
『誤解しないでいただきたい。私はキャンセル料や慰謝料などのはした金が欲しいわけではないんですよ。当初の予定通り、杏さんと結婚したいんです』
私はぎょっとする。一回顔を合わせただけなのに、そこまで私との結婚に固執するだなんて。
しかも、慰謝料をはした金なんて言っちゃうあたりがやっぱり好きになれない。
「母から聞いていませんか? 私、今、恋人との子どもを妊娠していて――」
『ええ。ですから、堕ろしてはいかがです?』
「堕――っ!!」
あまりの乱暴な提案に言葉を失ってしまった。
あっさりと堕ろせと言うだなんて、いったいどんな性格して……ああ、『セフレ程度ならかまわない』って言い切っちゃうような性格だっけ。