今夜、妊娠したら結婚します~エリート外科医は懐妊婚を所望する~
確かに自分を救ってくれたお医者さんって、素敵に見えるもの。

私だってここに入院していた頃は、眞木先生のことを格好いいなぁなんて思いながら見ていたっけ。

ちなみに、久しぶりに再会した眞木先生の左手の薬指には指輪が輝いていて、ちょっぴり複雑な気分になった私だ。

当然よね。あれから八年も経っているんだもの。結婚していたって不思議じゃない。

ショックというわけではないけれど、お気に入りの芸能人が結婚してしまったみたいな妙な寂しさを感じた。

一方私は……と自分の身を振り返ってしまい、苦笑する。もう二十八歳にもなるのに、恋人すらいないなんて。

八年の間、男性とお付き合いすることくらいはあったけれど長続きせず、ひとりで過ごす時間のほうが圧倒的に多かった。

仕事を優先してしまうと、どうしても相手とスケジュールが合わなかったり意見が合わなかったりしてうまくいかない。

今では、仕事が恋人でいいんじゃないかとすら思っている。
< 21 / 275 >

この作品をシェア

pagetop