碧色の恋。


「…七瀬くん、お届けものです」


スマホをいじっている七瀬くんにそう言って手紙を渡すけど受け取ってくれない。


「読んで」


「えっ?」


「いいから早く読んで」


人様の手紙を開けて読むなんて失礼だけど…七瀬くんが読めっていうから、開けちゃうよ…!!


そこには細々とした薄く綺麗な字で
【碧くん、連絡待ってます】と書いてあった。


「なんて書いてあった?」


「連絡待ってるって」


「そ、じゃあそれ捨てといて」


捨てるなんて…そんな、でも七瀬くんがこの手紙を持っているよりかは全然マシだけど!!


「なに遠野さんそれラブレター?」


この間教室で告白してた女の子がひょいっと覗き込んでくる。


「これは私のではなくて…!!」


七瀬くんがスっと立ち上がり私の手から手紙を取るとそれをゴミ箱に捨てた
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