いつか再会する時まで



「神崎玲音です。家庭の事情により1週間休んでいましたが、これから仲良くしてくれると嬉しいです。よろしくお願いします」



そう挨拶をするが、ほとんどのクラスメイトが少しの間固まっていた。
少ししてまばらな拍手が聞こえる。
何で固まっていたかは分からないが、あまり気にせず席に着いた。







朝のホームルームが終わると、多くの人が席の周りに集まってきて。


「神崎くん!初めまして。」
「神崎、どこの中学?」
「神崎くん、連絡先交換しようよ!」
など一気に話しかけられた。




「ごめん、一気に言われても聞き取れないから、1人ずつお願いしてもいいかな?」


そう言うとクラスメイトは少し落ち着きを取り戻して、色々な質問をしてきた。







質問攻めは休み時間ごとに起き、昼休みまで離してもらえなかった。


「神崎、良かったら俺らと食おーぜ」

「気持ちは嬉しいんだけど…ごめん。今日は少し用があって…また今度でもいいかな?」




午前中はずっと人混みの中にいたから、
さすがに昼休みまで人が多いところには居たくないかな………あんなに一気に人に囲まれたことは無いから。
午前中人酔いしかけていたし…


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