カラフル☆デイズ
「じゃあ、ここで」
私の降りる駅はここから二駅先だし、深月先輩はそんな私とは正反対の方角だ。
そのことを知っている私は、もっと一緒にいたい気持ちを抑えて、自分から深月先輩に向かって今日のお礼を口にした。
それを合図に、繋がれたままだった深月先輩の手が静かに離れる。
途端に寂しく感じて、その手を目で追う私に、深月先輩は「じゃあ、また明日な」と頭を撫でてくれた。
また明日。
そうだ。明日は月曜日だから、学校に行けば深月先輩に会えるんだ。
何より、『また明日』という響きに温かいものを感じて、私が微笑みながら頷くと、深月先輩は安心した様に頷き返してくれた。