カラフル☆デイズ
「……っ、とにかく、俺は絶対認めないからな!」
ドンッと、拳で壁を思い切り叩きつけたセイ兄の迫力とその音にビクリとして肩を竦める。
あさ兄じゃなくてセイ兄に、こんなにも反対されるなんて思ってもいなかった。
こんなセイ兄は見たことがなくて、どうすれば良いのか判らず、涙が滲んできた。
「静夜っ」と、窘めるあさ兄と私の横をセイ兄は無言ですり抜けると、私の方を一度も見ることなく、そのままリビングから出て行った。
「あさ兄……」
心細くなってあさ兄を見ると、あさ兄は力なく笑って、私の頭を撫でた。