カラフル☆デイズ

「ちょっと静夜と話してくるから、まひるはソファにでも座ってな」


そう言って、あさ兄までもがリビングを出て行ってしまった。


いつもだったら、こんな時は絶対に側にいてくれるのに。


あさ兄やセイ兄に反対されても、深月先輩のことは諦めるつもりはない。


それなのに、今までにないくらいに怒ったセイ兄を見て、嫌われたんじゃないかって


一緒に居てくれないあさ兄に、見放されたんじゃないかって


そんな風に考えると不安で――何より、恐くて恐くてどうしようもなくなる。


だって、私にはあさ兄とセイ兄しかいないから。


こんな自分は、我儘で、欲張りだってことは判ってるけれど、二人に見限られたらって思うと、どうすれば良いのか判らなくなってくる。




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