犬と車椅子と
散歩のルートは決まっている。
実家の200メートル離れた所にある大学病院の広大な敷地をブラブラと歩く。
芝生もあるし人通りも少ないし車も滅多に通ることはないので犬の散歩としては最高の場所だ。
車椅子に乗った彼女は、いつもの場所で本を読んでいる。
漫画しか読まない俺にとっては頭が痛くなりそうな本ばかり読む。
哲学から歴史、神話の本など読んでいたな。
彼女は俺に気がつくと笑顔で手を振った。
俺も軽く右手をあげて少し早足で彼女の元へ向かう。
犬も彼女に気がつくと鼻を鳴らしてリードを引っ張る。
「こんにちは」
「やぁ、こんにちは」
お互いに挨拶をかわす。
「いい天気だね」
俺は決まってこのセリフを言う。いわゆる俺達のルールだ。
「はい、そうですね」
彼女はにっこりと笑って犬の頭をなでる。
実家の200メートル離れた所にある大学病院の広大な敷地をブラブラと歩く。
芝生もあるし人通りも少ないし車も滅多に通ることはないので犬の散歩としては最高の場所だ。
車椅子に乗った彼女は、いつもの場所で本を読んでいる。
漫画しか読まない俺にとっては頭が痛くなりそうな本ばかり読む。
哲学から歴史、神話の本など読んでいたな。
彼女は俺に気がつくと笑顔で手を振った。
俺も軽く右手をあげて少し早足で彼女の元へ向かう。
犬も彼女に気がつくと鼻を鳴らしてリードを引っ張る。
「こんにちは」
「やぁ、こんにちは」
お互いに挨拶をかわす。
「いい天気だね」
俺は決まってこのセリフを言う。いわゆる俺達のルールだ。
「はい、そうですね」
彼女はにっこりと笑って犬の頭をなでる。