昭和懐妊娶られ婚【元号旦那様シリーズ昭和編】
右手の突き当たりが私の所属している海外営業部の仕事場。
三十畳ほどの広さで、木製の事務机が五台ずつ向かい合って並んでいる。隣は給湯室になっていて、自由にお茶が飲めてなかなか便利だ。
私の席は窓際の隅っこにあり、机の上には英文タイプライターが置いてある。
そう、私はタイピストの仕事をしているのだ。
小さい頃、勉強はあまり得意ではなかったけれど、葉山で金の指輪をくれたお兄さんに出会ってからは勉強を頑張った。特に外国語が得意で、女学校時代は暇さえあれば洋書を読んでいた。お陰で女学校を優秀な成績で卒業し、先生にここでの仕事を紹介してもらったのだ。
家が没落する前から働いていたけど、父はなにも言わなかった。多分私が家にいてもいなくても、関心がないのだろう。
タイピストは女性の憧れの職業で、給料も英文タイピストだと大卒の男性と同じくらいもらえる。
一番下の引き出しを開けて木綿のバッグをしまっていたら、水色のワンピースを着た私よりも背の高いストレートのボブカットの女性に声をかけられた。
三十畳ほどの広さで、木製の事務机が五台ずつ向かい合って並んでいる。隣は給湯室になっていて、自由にお茶が飲めてなかなか便利だ。
私の席は窓際の隅っこにあり、机の上には英文タイプライターが置いてある。
そう、私はタイピストの仕事をしているのだ。
小さい頃、勉強はあまり得意ではなかったけれど、葉山で金の指輪をくれたお兄さんに出会ってからは勉強を頑張った。特に外国語が得意で、女学校時代は暇さえあれば洋書を読んでいた。お陰で女学校を優秀な成績で卒業し、先生にここでの仕事を紹介してもらったのだ。
家が没落する前から働いていたけど、父はなにも言わなかった。多分私が家にいてもいなくても、関心がないのだろう。
タイピストは女性の憧れの職業で、給料も英文タイピストだと大卒の男性と同じくらいもらえる。
一番下の引き出しを開けて木綿のバッグをしまっていたら、水色のワンピースを着た私よりも背の高いストレートのボブカットの女性に声をかけられた。