昭和懐妊娶られ婚【元号旦那様シリーズ昭和編】
「自分の給料は全部家に入れていたんだな」
「本当、姉さん頑張りすぎだよ」
 家計簿を見てそんな言葉を口にする鷹政さんと弟に笑顔を作って言った。
「欲しい物がなかったんですよ」
 なんだかこのふたりにお説教されそうな雰囲気。
 だが、右京さんが素早く話を終わらせてくれた。
「かなり厳しい状況ですが、よくここまで持ち堪えましたね。もうこの件は私にお任せください。直史さんと相談して進めていきますから」
 メガネのブリッジを上げながら言う彼に遠慮がちに申し出る。
「あの……私もなにかお手伝いを」
「これから花嫁衣装の準備とかいろいろありますよね? 私の主人も楽しみにしているのでそちらに集中してください」
 笑顔で断られハハッと苦笑いした。
 その後弟は家に帰り、弥生さんに連れられて浴場に行く。
 この屋敷にはお風呂が四つあって、この浴場は鷹政さんが清さんが来た時のために作った檜風呂。洋館に檜のお風呂があることに驚いたけど、畳の部屋もある。
< 181 / 260 >

この作品をシェア

pagetop