昭和懐妊娶られ婚【元号旦那様シリーズ昭和編】
「あのう、よかったらおひとついかがですか?」
恐る恐るおいなりを勧めたら、彼は至極真面目な顔で聞き返した。
「いいのか?」
「どうぞ。どうぞ」
私の返答を聞いて総帥はにんまりする。
その顔を見て自然と緊張も解けて、ついクスッと笑ってしまった。
「お茶も入れますね」
麦茶を入れておいなりと一緒に出すと、総帥は嬉しそうにおいなりを手で摘んで頬張った。
「これはうまい!」
「わあ、総帥に喜んでいただけて嬉しいです」
総帥の反応に思わず手を叩いてはしゃぐ私。
「総帥なんて堅苦しいな。わしのことは清さんと呼んでくれないか。ええと、お嬢さんの名前はなんと言ったかのう?」
もう茶飲み友達との会話のようだ。
「保科凛です」
ニコニコしながら名前を言ったら、清さんは私が首に下げていた指輪に目を向けた。
「凛ちゃんかあ。よい名じゃな。ところでその指輪は?」
「昔、優しいお兄さんにもらったんです。元気が出る指輪だって。それからずっと私のお守りになっていて、大事な宝物です」
恐る恐るおいなりを勧めたら、彼は至極真面目な顔で聞き返した。
「いいのか?」
「どうぞ。どうぞ」
私の返答を聞いて総帥はにんまりする。
その顔を見て自然と緊張も解けて、ついクスッと笑ってしまった。
「お茶も入れますね」
麦茶を入れておいなりと一緒に出すと、総帥は嬉しそうにおいなりを手で摘んで頬張った。
「これはうまい!」
「わあ、総帥に喜んでいただけて嬉しいです」
総帥の反応に思わず手を叩いてはしゃぐ私。
「総帥なんて堅苦しいな。わしのことは清さんと呼んでくれないか。ええと、お嬢さんの名前はなんと言ったかのう?」
もう茶飲み友達との会話のようだ。
「保科凛です」
ニコニコしながら名前を言ったら、清さんは私が首に下げていた指輪に目を向けた。
「凛ちゃんかあ。よい名じゃな。ところでその指輪は?」
「昔、優しいお兄さんにもらったんです。元気が出る指輪だって。それからずっと私のお守りになっていて、大事な宝物です」