昭和懐妊娶られ婚【元号旦那様シリーズ昭和編】
『いつもお弁当だが、どうして外に食べに行かない? ここの給料は女性社員も男性社員と同じ金額のはずだが』
会社を経営する側の人間として社員のことを知りたかったというのもあるが、単純に凛に興味が湧いたのかもしれない。
『私は養っていかなければならない家族がいるので、無駄遣いするわけにはいかないんですよ』
家族を支えるためにお昼も切り詰めて働いている彼女を見ていると、〝守ってあげたい〟と庇護欲を刺激された。
誰かにそんな感情を抱いたのは初めてだ。
俺がその質問をしたこともあり、凛はにこやかに話しかけてきた。
『よかったらおにぎり食べてください。私、お茶入れてきますね』
彼女の笑顔に負け、断るタイミングを逃した俺。
会社では〝俺に近づくな〟というオーラを出して人と馴れ合うのを避けていたのに、凛のひだまりのようにあったかい笑顔についついガードが緩くなってしまった。
凛に下駄を買ったのも、彼女がボロボロの下駄を履くのを見ていられなかったからだ。俺が女性に構うのが珍しかったのか、伊織には散々弄られた。
会社を経営する側の人間として社員のことを知りたかったというのもあるが、単純に凛に興味が湧いたのかもしれない。
『私は養っていかなければならない家族がいるので、無駄遣いするわけにはいかないんですよ』
家族を支えるためにお昼も切り詰めて働いている彼女を見ていると、〝守ってあげたい〟と庇護欲を刺激された。
誰かにそんな感情を抱いたのは初めてだ。
俺がその質問をしたこともあり、凛はにこやかに話しかけてきた。
『よかったらおにぎり食べてください。私、お茶入れてきますね』
彼女の笑顔に負け、断るタイミングを逃した俺。
会社では〝俺に近づくな〟というオーラを出して人と馴れ合うのを避けていたのに、凛のひだまりのようにあったかい笑顔についついガードが緩くなってしまった。
凛に下駄を買ったのも、彼女がボロボロの下駄を履くのを見ていられなかったからだ。俺が女性に構うのが珍しかったのか、伊織には散々弄られた。